仙台牛
2020/01/31
写真提供:仙台牛銘柄推進協議会
明治時代の文明開化。食文化においても牛肉を使ったすきやき(牛鍋)が流行し、牛乳の飲用が始まるなどしました。長らく動物性たんぱく質を魚肉中心に摂取してきた日本人ですが、時代と共に牛肉・豚肉が食卓にのぼる機会も増えていきました。現在、牛肉は予算や食事のシーンに合わせて、様々なメニューを楽しむことができます。
全国で唯一、肉質等級が最高の「5」に格付けされないと呼称が許されない「仙台牛」。その歴史は1931(昭和6)年、宮城県畜産試験場が肉質の向上を図るために牛の改良を手掛けたことに始まります。仙台牛の礎が築かれるのは1974(昭和49)年、兵庫県産の種牛「茂重波号(しげしげなみごう)」の導入を機に、最高級品質の牛肉を作りだすことに成功しました。その孫の「茂洋(しげひろ)号」はスーパー種牛として、5万頭を超える子牛を生産、ブランドの確立に多大な貢献をしました。
実は宮城県は畜産業が盛ん。そして全国有数の米どころでもあります。きれいな水と良質で豊富な稲わら、1頭1頭大切に丹精込めた肥育が、口当たりよく、まろやかな風味と豊かな肉汁を持つ仙台牛を育むといわれます。霜降りと赤身のバランスも見事。おいしい思い出となること請け合いです。