どんと祭

2020/01/08

賑わい仙台

どんと祭〜赤々と燃えさかる御神火に一年の無病息災・家内安全を祈って。

写真提供:(公財)仙台観光国際協会

カーンカーンカーン。寒空に響くのは「裸参り」の参拝者が鳴らす鐘の音。白さらしや法被姿の善男善女が、私語を慎むための“含み紙”をくわえ、右手に鐘、左手には提灯(その多くは会社や組織の名前入り)を掲げ、大崎八幡宮の御神火をめざします。

小正月にその年の正月飾りや古いお神札(ふだ)を焚き上げる火祭りの行事(左義長、どんど焼きなど)は、全国各地にみられる習俗です。宮城県内では主に神社の境内で行われ、「どんと祭」と呼ばれています。中でも冒頭に紹介した大崎八幡宮で行われる「松焚祭」(まつたきまつり、2005年仙台市無形民俗文化財に指定)が県内最大規模。2019年は116団体、約3,200人が裸参りに参加し、10万人超が参拝しました。

裸参りは、厳寒時に仕込みに入る杜氏(とうじ)が醸造安全・吟醸祈願のために参拝したのが始まりとされ、江戸時代中期までには成立したといわれています。裸の姿で、寒風を物ともせず堂々と練り歩く行列を見ると、「いよいよ今年も本格始動」と身を引き締める仙台市民も多いのです。

大崎八幡宮「松焚祭」

毎年1月14日に斎行。御祈願の受付は 9時~22時まで。16時からは松焚祭点火式が執り行われます。
公式サイトはこちら:http://www.oosaki-hachiman.or.jp/festival/matsutaki/